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ミシュランの星の重み

2007年11月27日

 ミシュラン東京がでました。
三ツ星店が八店誕生しました。すばらしい、しばらくは
業界内だけではなく星の話で持ちきりでしょう。
残念ながら我がフリットは星を逃しました。
ということで、今回は星の話を少しします。
私がフランスで料理修行をしていたころの話です。
通算で4年の間にビストロや星のない店、一つ星、二つ星と経験しました。
その中で感じたことを書きたいと思います。
仕事の質の違い、食材の違い、そして決定的に違うのが
料理人の質の違いです。
技術はもちろんのこと心構えというかモチベーションが
まったく違うのです。
仕事に対する厳しさ、真面目さに強く感銘を受けた事を忘れません。
とにかくよく働きます、上の地位の人ほど働くのですから
下の者も働かないわけにはいかないのです。
シェフとオーナーは週に二度もしくは三度は市場に行きます。
朝暗いうちに起きて行きます、私は一度だけ見学を兼ねてお供しましたが
その日一日眠くて仕様がありませんでした。
何しろ二時間くらいの仮眠しかしてないのですから当然です。
そういった生活をなんとなくこなしている彼らのすごさに
尊敬の念さえ感じていました。
二ツ星の店では朝7時から仕事に入りました、
途中休憩を挟んで24時近くまで働きました。
時々は少し早めに帰らせてもらいましたが、
とにかく時間が長いのには戸惑いました。
でもそのときの経験があったので
今でも一日12時間や13時間どうってこともありません。
この年齢でも体力には自信があります。
 ミシュランの星で自殺するシェフもいました。
三ツ星店が二ツ星に格下げになると告げられたオーナーシェフは
自らの命を絶ちました。
だいぶ前の話しですが、三ツ星が二ツ星になると告げられたことで
ミシュランへの掲載自体を拒否した店もありました。
フランスの料理人にとって星はとても大きな存在なのです。
直接的に売上げにも大きな影響があります。
星がある事でマーケットが世界になるのですから
その効果は計り知れません。
三ツ星で働くのが多くの人たちの夢なのです。
二つ星の店から星のない店へ手伝いに行ったときに感じたのですが、
若い人たちの見る目違うのです。
いつかは自分も星のある店で働きたいと思っているのでしょう。
私のようなフランス語も下手な外国人の下で手足のように働いてくれました。
よく「日本人は働き者だから」とか「日本人は手先が器用だ」
といったことを耳にします。
本当にそうでしょうか?疑問です。
私はフランスで器用な人を多く見てきました。
その反面、日本人のいい加減な仕事ぶりにも接してきました。
色々だという事だと思います。
その人の心構えというか、目指すものの大きさが
その人となりを決めてしまうのではないでしょうか。
 料理をファッションの様に捉えている若い料理人がいます。
ピアスをして髪を伸ばし、不精ひげ、
そんなスタイルで見てくれだけの料理を作り出している。
でも引き出しが少ない料理人、志の低い料理人の作る料理が
感動を与えたり、人を幸せにすることができるのでしょうか?
また、ストイックに料理に取り組み、
料理を作品と呼ぶ人たちもいます。
これもどうでしょうか・・・          つづく

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