B1 6-34-8 Honmachi Shibuya-ku Tokyo
TEL/FAX 03-3370-2010
この前、昔一緒に働いてた仲間と飲んだ。
近々独立するらしい。
相変わらず真っ直ぐで、情熱ギンギンで
こんなヤツが同じ業界にいるのがうれしかった。
僕が東京に出てきて最初に働いたレストラン、
西麻布の「ZEST」
ほんとにイケてた。会社も上場したてで、まだまだ全盛期だったし、
なにより、働いてた人間がかなり良かった。
みんな若かったけど、個性的で、熱く、仕事の出来るヤツラ。
良き仲間であり、良きライバルでもあった、ほんとに刺激的な毎日だった。
今の僕がやってるレストランの仕事の原点は間違いなく
ここで作り上げられたものだ。
かなり、昔話でも盛り上がった。
彼は、僕がいなかったらやめてたかもしれないと言う。
そういえばそんなこともあったな・・・。
当時の鬼店長に追い込まれていっぱいいっぱいになった彼。
僕らに今日でやめようかと思ってると言って来た。
話を聞いてみると、求められるレベルが高すぎて
ついていけないらしい。
そして言い方も「こんなことも出来へんのか?」と冷たいらしい。
僕は思った。
彼みたいな能力と情熱のある人材がやめたら店は終わってしまう。
良い人間が潰れてやめてしまう。
こんなつまんないことはない!!
僕は次の日店長に言った。
「店長、あんな良いヤツが辞めてしまっても良いんですか?」
店長は毅然とした態度で言い返す。
「お前は、甘い。やめるんやったらそこまでのヤツや!」
冷たい・・・本当に腹が立って言い合いになった。
「僕は甘いかもしんないです、だけど絶対におかしいです。」
「仲間を大切に出来ない店で僕は働きたくないです!!」
店長はさらにすごい迫力で言い放つ。
「お前は甘すぎる。オレは大切にしてるから追い込んでるねん!!」
僕は黙った。
そして、優しく言って来た。
「そのうち、お前にも解かる時が来る。」
僕はまだ黙っていた。
と言うか、店長を信じた。
そして、彼を信じた。
結果、次の日店長と彼が話し合った。
何を話したかは詳しく知らないが、
スッキリした顔で「がんばります」と言った彼がいた。
彼は、店長に言われたらしい。
「桐川にこんなこと言われたわ・・・・それでもお前はやめるんか?」
「良い仲間がおる店をやめるんか?」
「ここを乗り越えられへんかったら、お前はこの先どうするねん?」
誰しもが壁にぶち当たる。
だけど、仲間がいれば乗り越えられる。
何年後かに、同じ立場になって僕にも解かる時が来た。
誰よりも仲間を大事にしてたのは店長だった。
いつも、僕らを守ってくれていた。
個性を否定されたことなんてなかった。
かわいがり方が下手なだけだ。
情熱は潰してはいけない。
だけど、情熱は追い込まれることによって加速する。
店長が鬼であってくれて、僕も彼も感謝してる。
店の前の水道道路から撮った写真。
パークハイアットって空と同じ色しててカッコイイ。